TOPICS 医療コラム

親知らずは抜いたほうがいい?

「奥歯のあたりが突然ズキズキと痛み出した」
「親知らずの周囲が腫れて、口を開けにくい」
「抜いた方がいいと言われたものの、不安が強くてそのままにしている」

このようなお悩みをきっかけに、歯科医院を探される方は少なくありません。
特に近年は、「親知らず 痛い」「親知らず 抜歯 なんば」など、症状と地域名を組み合わせて検索し、Googleマップから歯科医院を選ばれるケースが増えています。

なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックにも、親知らずに関するご相談で初めて来院される患者さまが多くいらっしゃいます。
親知らずは誰にでも生えてくる可能性がある一方で、生え方や状態によって対応が大きく異なる歯でもあります。今回は親知らずについての基礎知識から、治療の考え方、そして当院での対応について、できるだけ不安を軽減できるよう丁寧にご説明します。



親知らずとは何か、なぜトラブルが起こりやすいのか

親知らずは、永久歯の中で最も奥に生えてくる歯で、正式には「第三大臼歯」と呼ばれます。
前歯から数えて8番目に位置し、10代後半から20代前半にかけて生えてくることが一般的です。

しかし、現代人は食生活の変化などにより顎が小さくなっており、親知らずがきれいに生えるための十分なスペースが確保できないことが多くなっています。その結果、親知らずがまっすぐ生えず、斜めや横向きに生えたり、歯ぐきの中に埋まったままになったりするケースが増えています。

このような状態の親知らずは、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすいため、炎症や虫歯を引き起こしやすくなります。親知らずが「問題を起こしやすい歯」と言われる理由は、こうした現代人特有の顎の構造とも深く関係しています。



親知らずの痛みや腫れが起こる理由

親知らずのトラブルで最も多いのは、歯ぐきの炎症です。
歯ぐきの一部から中途半端に顔を出している親知らずの周囲には、食べかすや細菌が溜まりやすく、清掃が不十分になりがちです。その結果、細菌感染が起こり、歯ぐきが腫れて痛みが出ることがあります。

炎症が進行すると、ズキズキとした痛みだけでなく、口を大きく開けにくくなったり、飲み込むときに違和感を覚えたりすることもあります。場合によっては、発熱や全身のだるさを伴うこともあり、日常生活に大きな影響を与えます。

また、親知らずは虫歯になりやすい歯でもあります。見えにくい位置にあるため、虫歯の発見が遅れやすく、気づいたときにはかなり進行しているケースも少なくありません。さらに、親知らずの虫歯が原因で、その手前の歯まで虫歯や歯周病になってしまうこともあります。



親知らずは本当に抜く必要があるのか

「親知らずがある=必ず抜かなければならない」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
まっすぐ生えていて、上下でしっかり噛み合っており、歯みがきもしっかりできている場合には、抜かずに経過をみることも可能です。定期的な検診とクリーニングを行うことで、大きなトラブルを防げることもあります。

一方で、繰り返し腫れや痛みを起こす親知らずや、斜め・横向きに埋まっている親知らずは、将来的なリスクを考えて抜歯をおすすめすることがあります。
重要なのは、「今痛いかどうか」だけで判断するのではなく、今後起こりうるトラブルも含めて総合的に判断することです。



親知らずの抜歯はすべて同じではありません

親知らずの抜歯と一言で言っても、その難易度はさまざまです。歯がまっすぐ生えている場合は比較的短時間で抜歯できることもありますが、歯が横向きに埋まっている場合や、骨の中に深く入り込んでいる場合には、外科的な処置が必要になることもあります。

また、親知らずの根の近くに重要な神経が通っているケースもあり、その位置関係を正確に把握することが非常に重要です。
そのため、親知らずの診断や抜歯には、専門的な知識と経験が求められます。



口腔外科専門の医師が在籍しているからこそできる診断と治療

なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックには、口腔外科を専門とする医師が在籍しています。
口腔外科は、親知らずの抜歯をはじめ、外科的処置や顎・口腔内の疾患を専門とする分野です。

親知らずの治療では、「抜けるかどうか」だけでなく、「安全に抜けるか」「今抜くべきか、時期を待つべきか」といった判断が非常に重要になります。
口腔外科専門医の視点から診断を行うことで、より精度の高い治療方針を立てることができます。



まず相談できる歯科医院として

親知らずで悩んでいる方の中には、「最初から大学病院に行くべきなのか」「近くの歯医者で診てもらっていいのか」と迷われる方も多くいらっしゃいます。
そのような場合、まずは地域の歯科医院で相談することが大切です。

なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックでは、検査・診断を行ったうえで、当院で対応可能かどうかを明確にお伝えします。必要に応じて、大学病院をご紹介し、スムーズに治療が進むようサポートしています。

「まず相談できる」「判断を任せられる」
そう感じていただける歯科医院であることを、私たちは大切にしています。



親知らずの違和感は、放置せず早めの受診を

親知らずの症状は、痛みが治まったように見えても、再発を繰り返すことが多いのが特徴です。
放置している間に炎症が悪化し、治療の負担が大きくなってしまうこともあります。

「少し気になる」「以前腫れたことがある」
そんな段階での受診でもまったく問題ありません。むしろ、早めに相談することで、選択肢が広がるケースも多くあります。

親知らずでお悩みの方は、ぜひ一度、なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックへご来院ください。
口腔外科専門の医師が在籍し、院内対応と大学病院紹介の両方が可能な体制で、患者さま一人ひとりに合った治療をご提案します。

監修者情報

監修者情報

理事長新原 拓也

Takuya Shinhara

当院では、できるだけご自身の歯を大切にする予防診療をベースに一般的な保険診療、セラミック等を用いた審美治療、小児歯科、矯正、インプラント等、幅広く包括的な治療を行って参ります。現在私は二児の子育て中でありますが、美しい歯並びを獲得するには幼少期からの食育や筋機能療法が有効であると強く感じております。