子供の定期健診と大人の定期健診の本質を知る
〜EMSエアフローと8020運動で守る、一生涯の歯の健康〜
日々の診療をしていると、「子供の歯医者は虫歯になったら行けばいい」「大人は痛みが出てから治療すれば十分」と考えている方に出会います。しかし、これは大きな誤解です。
歯科の定期健診は、問題が起きてから治すためのものではなく、問題が起こらないように予防するためのものです。特に「子供の定期健診」と「大人の定期健診」は、それぞれのライフステージに合わせた役割があり、どちらも未来の健康を大きく左右します。
今回は、子供と大人の健診の意味と、当院が導入している最新の予防システム、さらに「8020運動」との関わりについてお話しします。
子供の定期健診の重要性
子供の歯は大人の歯より柔らかく、虫歯になりやすい性質があります。さらに乳歯は永久歯の生え方や顎の成長を左右するため、乳歯を早く失うと歯並びや噛み合わせに問題が生じます。
子供は歯磨きがまだ上手にできないことも多く、間食や甘い飲み物の影響も受けやすいため、虫歯のリスクが高くなります。だからこそ「痛くなってから」ではなく「痛くなる前に」健診を受ける必要があります。
また、小児歯科の健診では虫歯の有無だけでなく、歯並び・噛み合わせ・口呼吸や舌の使い方など生活習慣全体をチェックします。これは単に口の中だけの問題ではなく、姿勢や発音、集中力といった成長全般に関わるからです。子供の定期健診は「歯を守る」だけでなく「成長を支える」ために不可欠なのです。
大人の定期健診の重要性
大人にとって定期健診の大きな目的は「歯周病の予防と早期発見」です。日本人が歯を失う最大の原因は虫歯ではなく歯周病です。
初期の歯周病は痛みがなく進行するため、気づいたときには歯を支える骨が溶けているケースも珍しくありません。
また、社会人や子育て世代は忙しく、異変に気づいても受診を後回しにしがちです。
その結果、進行してからの治療は大掛かりになり、通院期間や費用の負担も大きくなります。
さらに歯周病は糖尿病や心疾患、認知症とも関係していることが分かっており、口の健康は全身の健康と直結しています。
大人の定期健診は「口の健康」だけでなく「全身の健康」を守るために不可欠な習慣なのです。
子供と大人の健診の違い
子供と大人では健診の目的も内容も異なります。子供の健診は「成長を支える」ことに重きがあり、歯の生え変わりや顎の成長を見守りながら、虫歯予防と生活習慣の改善を行います。大人の健診は「歯を失わない」ことが大きな目的で、歯周病の進行を食い止め、残っている歯を長く使えるようにするのが目標です。
ライフステージごとに健診で守るものは違いますが、どちらも「未来の健康を守る投資」である点は共通しています。
定期健診の頻度
当院では子供も大人も「1〜3か月に1回」の健診をおすすめしています。
子供は虫歯の進行や歯の生え変わりが早いため、短期間でのチェックが必要です。
大人も歯周病の進行を抑えるために、定期的なクリーニングや歯石除去が欠かせません。
「痛みがないから大丈夫」ではなく「痛みがないうちに通う」ことが定期健診の本当の意義なのです。
当院での取り組み
なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックでは、年齢を問わず一人ひとりに合わせた定期健診を行っています。
小児歯科では虫歯チェックのほか、歯並びや噛み合わせの確認、フッ素塗布やシーラント処置を行い、成長に合わせた予防を実践しています。大人の健診では歯周ポケットの測定やレントゲン検査、PMTC(専門的クリーニング)で歯周病予防を徹底しています。
さらに当院の特徴は、スイス製の最新機器 EMSエアフロー(AIRFLOW® Prophylaxis Master) を導入していることです。
エアフローは超微細なパウダーを水流とともに吹き付けることで、歯の表面や歯周ポケット内のバイオフィルムを優しくかつ効果的に除去します。従来の「ガリガリ削るクリーニング」とは異なり、歯や歯ぐきを傷つけにくく、痛みや不快感もほとんどありません。
お子さまにとっては「怖くない」「痛くない」ため健診を嫌がりにくく、大人にとっては歯周病予防やインプラント・被せ物のメンテナンスにも最適です。短時間で効率よく汚れを落とせるため、忙しい方にも好評です。
このエアフローの導入により、定期健診の精度と快適さは格段に向上しました。
8020運動と定期健診
日本歯科医師会が推進する「8020(ハチマルニイマル)運動」は、80歳で20本以上の自分の歯を保とうという国民的な目標です。
20本以上の歯が残っていれば、ほとんどの食事を自分の歯で噛むことができ、全身の健康や生活の質(QOL)が大きく向上するとされています。
しかし実際には、歯を失う原因の多くが歯周病や虫歯の放置です。特に歯周病は自覚症状が乏しく、気づいたときには手遅れということも少なくありません。だからこそ、大人の定期健診は8020達成のために欠かせないのです。
そしてもう一つ大切なのは「子供のころからの習慣」です。幼少期から定期健診を受け、歯を守る意識を育てていれば、大人になっても自然に予防を続けることができます。つまり、子供の定期健診はそのまま8020運動への第一歩でもあるのです。
当院では親子で一緒に通える環境を整えています。お子さまの歯を守ることが、保護者の方自身の歯を守る意識にもつながります。
家族で通う定期健診こそが、8020を現実にする最良の方法だと考えています。
保護者・患者さんへのメッセージ
子供の定期健診は「将来の歯並びや成長を守る投資」であり、大人の定期健診は「今ある歯を守り、生涯自分の歯で噛み続けるための習慣」です。そしてEMSエアフローの導入によって、より快適で効果的な予防ケアが可能になりました。さらに8020運動を見据えた取り組みは、親子での健康づくりにも直結します。
大阪・なんばや心斎橋で「子供の歯並びや虫歯が気になる」「大人になっても自分の歯で食べ続けたい」と思われた方は、ぜひ当院にご相談ください。地域に根差した私たちが、親子の健康をトータルでサポートいたします。
よくある質問 Q&A
-
子供の健診は何歳から必要ですか?
生後6か月、最初の乳歯が生えた時から受診をおすすめします。 -
大人の健診は何歳まで必要ですか?
年齢に制限はなく、生涯を通じて続けることが理想です。 -
EMSエアフローは安全ですか?
はい。歯や歯ぐきに優しく、インプラントや被せ物のメンテナンスにも安心して使用できます。 -
8020運動を達成するには?
子供のころからの定期健診習慣と、大人になってからの歯周病予防を続けることが何より大切です。
まとめ
定期健診は「子供の未来」と「大人の現在」を守る最良の方法です。虫歯や歯周病は自然に治ることはなく、放置すれば進行するだけです。しかし、定期健診を受けることで早期に発見・対応が可能になり、将来的な治療負担を大幅に減らせます。
なんばエッセ歯科・小児歯科クリニックでは、子供から大人まで一生涯を通じた予防プログラムを提供し、最新機器EMSエアフローを導入することで、より快適で精度の高いケアを実現しています。そして8020運動の理念を実現するために、親子での定期健診を強く推奨しています。
私たちは「一生自分の歯で食べる」という願いを、地域の皆さまと一緒にかなえていきたいと考えています。